卒園児と仲が良かったR君。
卒園児とR君で作った消防隊の基地に行くのを楽しみにしていた。
いざ、着いてみたら、ここにはMちゃんは入ってもいいけど、Y君は壊すから入っちゃダメだ。と言う。
Mちゃんが、みんなで遊んだほうが楽しいよ、と言って、Y君と遊びに行ってしまった。

卒園児のS君が、今日はようちえんはどこに行ったの?と聞くので、
今日のことを話した。
R君がね、みんなで作った基地を大事に守っているよ。それで、Mちゃんは入ってもいいけど、Y君は壊すからダメって言ってたよ。
S君は、ふーんとすごく嬉しそうな顔をした。
そして、続けた。Y君も入っていいよ。Y君も大きくなったからもう大丈夫だと思うよ。僕は学校に行くから、もうお山には行けないし。

次の日、R君は「今日は誰とも遊ばない。」と言う。「僕はS君と遊びたいんだ。」
その日は別の基地に行った。やっぱり入っちゃだめだ、と言う。
私が昨日のS君の話しをしたら、「MちゃんとY君は入っていい。」
MちゃんとY君について小さい子も基地へ入ると、「小さい子はダメ、壊すからダメだ。」と言う。
私がちゃんと壊さないように見ているから、と言っても「だめ。絶対にだめ。」

なんとも言えない気持ちになった。
大好きなお友達が学校へ行ってしまって、そのお友達と遊んだ基地に誰も入って欲しくない、という気持ち。
基地だから、持って帰ることもできないし、お山にあるから鍵をかけることもできない。

寂しい時や悲しい時はその気持ちを素直に表せばいいんじゃないだろうか。
大人になって、寂しい気持ち、悲しい気持ちに気付かないふりをして、ふたをしてきたなあ。
R君、私もお兄ちゃんたちが卒園しちゃってとっても寂しいよ。

今日は誰とも遊ばない

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